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音に色を感じますか? [視覚障害について]

 視覚障害者のガイドヘルパーをしている事を知人に話すと、よく聞かれることがあります。
 先天性の全盲(もしくは2歳位までに失明した)人は、どうやって色を覚えるのだろう?
 確かに形は触ってイメージをつかむ事が出来るかもしれませんが、色はそういう訳には行きませんよね。
 5年ほど前に20代の全盲の女性に尋ねてみたところ、「実際に火や水を触らせて、赤は熱い、青は冷たいとか、親から教えられた」と言ってました。遠からず近からず、といったところでしょうか。確かに赤くて冷たいものや、青くて熱いものは思い浮かばないので間違ってはいないのですが、彼女にとって赤は熱くて怖いイメージなのですから、「赤くて可愛い花」という表現はどうにも納得の行かないものだったそうです。最も成長するにつれて様々な体験や情報によっていろいろな赤や青があることを彼女は知って行ったのですが、
 この話を聞いた時、改めて自分の常識の範囲で物事を表現しても伝わらないんだということを再認しました。
次に紹介する話は、中途失明の人なので色のことは知っているのですが、色の感じ方について面白い話なのでぜひ参考にしてみて下さい。

音に色を感じますか?【対面リーディング通信92号(2003.5.27)より一部抜粋】
 
 よく音楽の種類や音質に色を感じる事があるとか言いますが、私は少し変わった事で色を感じます。
 つまり音のクオリティーの違いによって感じ方が違います。もちろん良い音が心地よいのは当然なんですが、ノイズの多い音を聞いた時に感じる色、オーディオのクオリティーの高さでノイズの少ない音を聞いた時に感じる色、こういう感じなんです。
 最初は気が付かなかったんですが、よく考えてみると5年ほど前から感じていると思います。本当はもっと以前から感じていたのかも知れませんが、視力があると実際に映像が見えますから、そういうことは感じませんよね。もしかしたら、視力がある人でも目を閉じて音を聞いたら感じるかも知れません。
 最もわかりやすいのがカセットで録音した音です。ラジカセで録音したような音は茶色、少し価格の高いカセットで録音した音が白、かなり高級なカセットで録音した音が透明感のある青、このように感じます。なぜだかわかりませんが、感度の良いスピーカーやヘッドホンで聞くとはっきりと感じます。もちろん同じソースで録音をして聞くとよくわかります。
 もしかしたら、私が元々透明感のある青が好きだから、そう感じるのかも知れませんね。そうなると茶色は嫌いな色なのかな?


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